私は工業高校出身で高校3年生(18さい) の時に初めて電験を受験しました。
就職先で必要になることと、高校の先生からの勧めでした。
ちょうどコロナ禍まっしぐらで、試験会場は県の反対側。そんな遠くまで受験しに行ったのを覚えてます。
試験が始まって、配布された問題のページを開くのですがまったくといっていいほど問題が解けなかったんです。謎の暗号、謎の図記号がたくさん書いてあって訳分からん。
もちろん自分なりに勉強したつもりです。
ペンが動かないし、電卓使えないし、お金払って受験して、こんな遠くまで来て1問も解けない。計算のメモすらできない状態でした。問題用紙に無記入で帰りました。
試験後は、悔しかった気持ち、あきらめた気持ち、開き直った気持ちがあったと思います。
次に勉強を再開したのは就職後でした。
入社した同期の中には、すでに免状を取得してる人、科目合格してる人がいて絶望しました。ちらほら免状を取得してない人数人いました。ちょっと安心しました。
丸暗記の勉強しかやってこなかった私にとって、理解して勉強するやり方はすごく苦手でした。だって難しいし、時間かかるし、できてる実感がわかないから。
毎日勉強して早く免状取得しないといけないことは頭ではわかっているのにできない。
ものすごくストレスを感じてたと思います。
それからはAPEXというFPSゲームに逃げ込みました。
背徳感を感じながらプレイするゲームほど最高に楽しいものはないですね!
それでも罪悪感が勝っていたのでゲームはほどほどに、勉強も前回の受験よりかは勉強しました。
今回の受験では理論科目に絞って勉強してました。
そんなこんなで2回目の受験。
手ごたえは1回目の受験を同じような手ごたえでした。
どの科目も30点超えることなく終わりました。
さすがに2回の受験を無駄にしたのでこれはまずいと、同期が5人いて1科目2科目合格して、4科目すべて合格した人もいて、さすがに焦りだしました。
だって何も持ってないの自分だけなんだもの
今までにないくらい真剣に「どうやったら合格できるか」を考えました。
まず4科目を一回で合格するという愚かな考えは捨て捨てました。
そして毎日勉強しないと忘れるほうが早くて、勉強した意味がなくなる。
このことを2回の受験で分かりました。
作戦としては、2科目ぐらいならいけるだろうと、理論科目と電力科目に絞って勉強しました。
ー9月ー
残された時間は次の試験日までほぼ1年。
数学の知識から怪しいような私なので高校数学の復習から始めました。
使用した問題集は【電験3種書き込み式計算ドリル 最強】です。youtube もされてる池田友哉さん著の問題集です。
問題集を買って連立方程式と三角関数と複素数の勉強をしました。
高校卒業してから真面目に勉強したのは久しぶりでした。毎日問題解こうと決めても続かないので【朝一問だけ解く】のノルマを自分に課してそれだけを守り続けました。
夜仕事から帰ってきてから疲れてやりたくなくなっても朝問題を解いているの罪悪感なく眠れるんですよね。2週間くらいノルマは続きました。
ー11月ー
あれ、これで本当に合格できんのかな?と思い始めたのが11月。
このころから理論参考書の超簡単な例題を解くというノルマに変更しました。
勉強方法は静電気の分野の問題が終わったら磁力の分野その次直流、その次交流といった感じで分野に絞ってその分野の例題練習問題が完璧になるまで問題を解きました。
2週間で一冊の参考書の例題と練習問題暗記できるぐらいくらい繰り返し解きました。
暗記してしまうのですが、なぜその回答にたどり着いたか、の計算過程が大事なんだと一人で計算過程、原理の説明を呪文を唱えるようにブツブツ言いながら問題を解きまくりました。
ー1月ー
そろそろ過去問を触り始めないとまずいなと思い始めたのが2回目の受験から4か月後の1月なんですよ。よく本屋さんで見かける15年分の過去問題集の電話帳よりも分厚い、電気書院さんの鈍器みたいな本ですね、理論と電力を引っぺがして問題をひたすら解きました。
このとき1日1問ノルマを達成してた私からすると勉強苦ではなくなってました。
1日1年分の試験問題を2往復してました。
今思えばこの時期は勉強ハイになってる時期ですね土日休みの日は15年を2往復してました。そのくらい問題を解きました。
ー4月ー
社会人に2年目です。試験本番まで4か月です。
理論に時間をかけすぎて電力勉強してないと焦り始めたころです。
電力は単純でしたA問題は空白論説なので暗記B問題は計算が絶対なので
まずB問題の計算は得点源なので絶対得点できるように電力の計算だけを勉強しました。2週間続けて満足したころに、次はA問題の空白論説だけを徹底的にべんきょうしました。次にB問題だけを解く…のサイクルを2か月くらい続けました。
さすがに暗記しかけそうでしたが、なぜその答えにたどり着くのか説明できないので問題を解いてる時間よりも、解説を読んでる時間のほうが長かったです。
ー8月ー
さすがにこれだけやれば完璧でしょと思い始めました。
今までにないくらいの絶対的な自信を感じてました。
この感覚は過去2回の受験には無かった感覚です。
早く問題を解きたいと思えるくらい自信がありました。
ー試験当日ー
問題ページ開くと「あ~これね。ハイハイ。」といった感じで手が勝手に動いてくれるんですよ。1時間半最後まで着席して見直しも3回くらいしました。
手ごたえ大ありでした。
理論も電力も同じような手ごたえでした。
機械と法規は勉強していないので1時間寝て過ごしました。
勉強してないんだからわかるはずがないを最初からすてました。
試験終了後Twitter速報ですぐ採点しました。
両方80点でした。合格しました。
うれしいよりも やっとか… と安心感のほうが勝ってました。
でも電験終わりじゃないんですよ機械と法規の二科目残ってるんですよ。